平成25年度雇用政策研究会報告書を公表します ~雇用政策の将来ビジョン「仕事を通じた一人ひとりの成長と、社会全体の成長の好循環」を目指して~(厚生労働省発表)

厚生労働省のウェブサイトに、「平成25年度雇用政策研究会報告書を公表します ~雇用政策の将来ビジョン「仕事を通じた一人ひとりの成長と、社会全体の成長の好循環」を目指して~」が掲載されました。
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000036753.html

以下、厚生労働省ウェブサイトから引用。

平成25年度雇用政策研究会報告書を公表します
~雇用政策の将来ビジョン「仕事を通じた一人ひとりの成長と、社会全体の成長の好循環」を目指して~

厚生労働省の雇用政策研究会(座長:樋口美雄 慶應義塾大学商学部教授)は、平成25年9月から6回にわたり、日本の成長を支えるために、雇用政策には何が求められ、何をすべきかという観点から、今後5年程度の間に重点的に実施すべき雇用政策の方向性について検討を重ねてきました。このほど、その結果を報告書として取りまとめましたので公表いたします。
厚生労働省は、この報告書を踏まえ、今後の雇用政策を推進していきます。 

【報告書のポイント】

<雇用政策の将来ビジョン>
少子高齢化に伴う人口減少、グローバル化による競争激化など、雇用をとりまく社会や経済は構造変化の中にある。そのような中で、雇用政策の将来ビジョンとして『仕事を通じた一人ひとりの成長と、社会全体の成長の好循環』を掲げる。

<実現に向けた2つの軸> 
ビジョンの実現に向け、次の2つを軸として取り組む。
(1)社会全体での人材の最適配置・最大活用
・能力開発の強化、能力の「見える化」
・民間、自治体、ハローワークなどが相互補完的にマッチング機能を強化
・個人の成長と意欲を企業の強みにつなげる雇用管理
(2)人口減少に対する危機意識をもって「全員参加の社会」を実現
・多様な働き方、恒常的な長時間労働の是正など働き方の改革
・若者、女性、高齢者などの活躍推進

<今後の施策の方向性>
 1 「労働市場インフラ」の戦略的強化
○能力開発・能力評価制度の整備
・企業内、個人主導などさまざまな機会を捉えた職業能力開発の強化
・能力評価の「ものさし」を整備し、職業能力の「見える化」を推進

○マッチング機能の強化
・民間人材ビジネスとハローワークが連携し、外部労働市場全体でマッチング機能を最大化
・ハローワークごとの評価制度の導入やハローワークの改革・機能向上

2 「全員参加の社会」の実現
○全員参加の社会にふさわしい働き方の構築
・労働者の希望を生かした多様な働き方の実現
・「時間意識」を高め、「正社員=いつでも残業」を変える

○意欲を高め、すべての人に、仕事を通じた成長の機会を
・教育と雇用をつなぎ、あらゆる状況にある若者にキャリア形成のチャンスを提供
(在学中から職業意識の涵養・就職活動時の若者と企業とのマッチング・就職後の定着支援など、総合的かつ体系的な対策が必要)
・高齢者も経済成長の一翼を担う
(生涯現役社会を実現すべく、さまざまな活躍の場を創造。高齢者の生活支援・孤立防止など地域の支え手として、企業から地域への移行の
架け橋となる取組)
・女性の活躍は当たり前という社会へ
(結婚・出産後も継続して働き、離職後も再就職して活躍できるような取組。さらなるポジティブアクション推進のための、
実効性のある取組)
・男性の働き方にも多様性・柔軟性を
(それぞれの家庭責任、能力開発意欲などに合わせ、労働時間や勤務形態の選択を可能に)
・障害者などが能力と適性に応じて活躍できる社会を目指して
(障害のある人が障害のない人と同様に、その能力と適性に応じた雇用の場に就いて、地域で自立した生活ができるよう支援)
・さまざまな事情・困難を克服し、就職を目指す人たちを支援
(生活保護受給者、刑務所出所者、社会から孤立し十分な支援が届いていない人たちを支援)
・外国人材の活用により日本の経済活性化を
(高度外国人材の受け入れ・定着に政府全体で取り組む)

  3 良質な雇用機会の創出
・産業政策による良質な雇用機会の創出
・製造業は日本の強みであり、今後も成長の一つの軸として育成
・サービス業、介護、建設など労働集約分野で業所管省庁、業界自身による魅力ある職場づくり

  4 企業の強みにつなげる雇用管理の実現
・労働者の主体性、内発性を引き出す雇用管理の実現
・企業内の労使コミュニケーションの活性化

 

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