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厚生労働省の「多様な正社員」の普及・拡大のための有識者懇談会、限定正社員を増やすための施策をまとめた報告書をまとめる
実務での活用例も目立ってきている限定正社員ですが、その活用をより促すための施策が、厚生労働省の有識者懇談会『「多様な正社員」の普及・拡大のための有識者懇談会』で議論されており、11日に報告書がまとまりました。
「多様な正社員」の普及・拡大のための有識者懇談会審議会資料 |厚生労働省
この報告書の要旨をまとめると、限定正社員のさらなる活用のために4点示しています。
- 限定する内容を労働者に明示すること
- 正社員と限定正社員間の相互の転換制度
- 非正規雇用からの限定正社員への登用制度
- 均衡ある処遇
上記のうち3についてはすでにある助成金のうちの一部を活用することが可能であり、この提言によって新たに浮上したわけではなく従来から政府が促していた内容です。
上記はどれも人事制度を整備して、就業規則等の労働契約の内容を規律するものに具体化させていく必要があるため、実務に影響を与えるものと思われます。…
グルメ杵屋、非正規雇用の社員のうち5%を限定正社員に登用
非正規雇用の待遇を改善する動きが広がってきていますが、特に人手不足感の強い外食産業では顕著であり、グルメ杵屋は、非正規雇用の社員のうち5%を限定正社員に登用して、普通の正社員を他に振り向けるという人事政策を講じることが明らかになりました。
報道からまとめるとグルメ杵屋の非正規雇用の限定正社員化の内容は以下のようなものです。
- パート・アルバイトの約440名(5%程度)を短時間勤務の正社員化
- 短時間勤務の正社員は、1日4時間から6時間の勤務を想定
- 給与体系は普通の正社員とは異なる
- これを実現するために人事制度の変更を行う
限定正社員は、安倍内閣が規制緩和の中で言及されて以来、活用例が見られるようになってきました。
助成金が整備され、限定正社員の制度を設けて非正規雇用からの転換をすると、助成金が出るようなものが設けられており、政策的な後押しもある程度行われています。このような情勢から今後も同様の動きが続くものと思われます。
参考サイト